様々なシーンで大活躍する初心者向け超大容量ポータブル電源
これまで大小様々なサイズのモバイルバッテリーを購入してきましたが、キャンプや車中泊といったアクティビティを好む僕が最終的に行き着いたモバイルバッテリーがAnker「PowerHouse」です。
アウトドアアクティビティの強力なサポーター
「PowerHouse」とはリチウムイオンバッテリーを搭載したポータブル電源と呼ばれるカテゴリに属するアイテムで、その主な用途は一般的なモバイルバッテリーのものとは一線を画します。よく聞く購入目的としては「キャンプ」「車中泊」「災害時の備え」あたりが王道でしょう。
何と言っても注目は120,600mAhという超大容量な蓄電量。iPhone XSなどの最新スマホで約40回、ノートPCなら約15回フル充電が行えてしまう電力に相当します。
突然の自然災害で被災した際にも重宝します
「災害時の備え」といえば、僕は2018年9月に発生した「北海道胆振東部地震」で被災し、日本では前例のない大規模停電いわゆるブラックアウトを経験しました。例年よりも比較的温暖だったこともあって暖房を必要としなかったのが幸いでしたが、そんな有事に大活躍したのがAnker「PowerHouse」でした。
電気が使えなかった状況下で頼りになった情報網はなんとTwitter。ネット検索は繋がらないので行えずメールも超遅延が生じる状況。そんな中で今何が起こっているのかをリアルタイムで知ることができた唯一の手段がツイッターでした。「PowerHouse」がなかったら食糧の販売状況や給水の情報などは収集できなかったでしょう。
そんな状況では常にスマホやエネループに代表される蓄電池などを充電できたり、気兼ねなく夜にライトを点灯させ続けられたりしたことは心理的な余裕につながり、とても助かりました。ソーラーパネルを併せて備えておけば多少の曇天でも充電できるので、さらに安心でしたよ。
今回はキャンプや車中泊といった平時から自然災害に見舞われるような有事まで幅広く活躍してくれるポータブル電源、Anker「PowerHouse」をご紹介します。
本記事の内容
Anker PowerHouseレビュー|製品情報
まずはAnker「PowerHouse」のスペックを確認してみましょう。
バッテリー容量 | 120,600mAh / 14.4V / 434Wh |
DC入力 | 16.8V = 7.5A |
DC出力 | 12V = 10A |
AC出力 | 110V = 1.09A (最大120W / 周波数60Hz固定) |
USB出力 | 5V = 6A (最大30W 各ポート最大2.4A) |
出力ポート数 | DC×1 / AC×1 / USB×4 |
サイズ | 高さ200×幅145×奥行165mm |
重量 | 約4.2kg |
付属品 |
|
何と言っても圧巻なのはバッテリー容量が120,600mAhであること。これはiPhone XSなどの最新スマホで約40回、ノートPCなら約15回フル充電させるほどの電力に相当しますよ。
これだけの電力供給量を確保できれば、ある程度想定できる事態を乗り切ることができそうですよね。僕も北海道胆振東部地震で被災した際にはお世話になりました。
「PowerHouse」は正弦波なので多くの家電製品で使用可能
電流の波形には「正弦波」「矩形波」があって、家庭用コンセントは「正弦波」に当たりますが、「PowerHouse」から流れる電流も「正弦波」なので自宅で使う多くの家電製品を使えます。
Anker PowerHouseレビュー|PowerHouseが優れているポイント
ここでは特に「PowerHouse」の優れているポイントについて注目してみましょう。
地方自治体でも採用されているので安心!
ポータブル電源を購入する際に最も重視したいのが安全性ですが、この点でAnker「PowerHouse」は唯一無二の安心感を放っています。
Ankerは福岡市、川崎市、川西市など多くの地方自治体と「災害時における物資供給に関する協定」を締結していて、この協定の中で「PowerHouse」を複数台提供する旨を取り決めています。この協定から地方行政のAnkerに対する信頼性の高さが窺えますよね。これまでも東日本大震災、関東・東北豪雨災害、熊本地震、ネパール大震災などにも「PowerHouse」の無償提供を行っています。
福岡市と災害時における物資供給に関する協定を締結|Anker公式サイト
コスパがいい
Anker「PowerHouse」の競合ポータブル電源としては「SmartTap パワーアーク」「Suaoki G500」「LACITA エナーボックス」などが挙げられますが、その中で「PowerHouse」は性能に対する価格の割安さに優れています。
Anker PowerHouse |
SmartTap PowerArq |
Suaoki G500 |
Lacita ENERBOX |
|
バッテリー容量 | 434Wh (120,600mAh) |
626Wh (174,000mAh) |
500Wh (137,700mAh) |
444Wh (120,000mAh) |
最大出力 | 120W | 500W | 300W | 400W |
サイズ | 高さ:145mm 幅:200mm 奥行:165mm |
高さ:242mm 幅:300mm 奥行:193mm |
高さ:210mm 幅:280mm 奥行:190mm |
高さ:134mm 幅:303mm 奥行:184mm |
重量 | 約4.2kg | 約6.0kg | 約6.8kg | 約6.1kg |
費用対バッテリー容量(Wh) | 114.7円 | 111.5円 | 119.7円 | 123.4円 |
価格 | 49.800円 | 69,800円 | 59,880円 | 54,800円 |
純粋なバッテリー容量や1Whあたりの費用ではSmartTap「PowerArq」に劣るAnker「PowerHouse」ですが、ポータブルとして活用する場合、サイズ感・重量感を考慮すれば「PowerHouse」の方が一枚上手です。
コストと実用性の高さを総合的に判断すれば、僕はAnker「PowerHouse」が最強だと思います。
小型軽量で持ち運びやすい
携帯性に優れていることはアウトドアシーンや有事の際には重要です。
先の表を見ると一目瞭然ですがAnker「PowerHouse」は他社製品に比べて約2kgほど軽量です。それに伴って全体的なサイズ感も一回り以上小さいので持ち運びしやすいのが特徴的です。
ソーラーパネルによる充電に対応している
かなり高出力のソーラーパネルじゃないと充電できない製品が多い中、Anker「PowerHouse」は60Wの出力があるソーラーパネルであれば充電可能です。60W程度のソーラーパネルなら比較的安価なのが嬉しいですね。
僕は万が一被災して長期的に電気が使用できない場合を想定してAnker「PowerPort Solar 60」を併せて備えています。これがあれば曇天時でも「PowerHouse」を充電できるので長期戦になってもドッシリ身構えていられますよ。もう少し安い価格のソーラーパネルであればsuaoki「60W ソーラーチャージャー」がAnker社製同様に使えるのでオススメ。
悩ましい60W級ソーラー充電器選びに終止符!
Anker「PowerPort Solar 60」とsuaoki「60W ソーラーチャージャー」の性能を実際に使ってみて比較検証した記事を公開しているので、気になる方は下記の記事をチェック!
-
-
【⚡ソーラー充電器suaoki・Anker 60W比較レビュー】iPhoneも充電できるsuaoki製&Anker製おすすめソーラーチャージャーの性能をAnker PowerHouseで検証
続きを見る
アフターサービスが安心!
Ankerが世界的なモバイルバッテリーのリーディングカンパニーということもあって、購入後のアフターサービスが充実しているのも安心して「PowerHouse」を購入できるポイント。
18か月間に渡る長期製品保証や日本語スタッフによる安心のカスタマーサポートがあり、これらは他社製品では見られません。
地方公共団体との協定や多くのユーザーに利用されているという第三者的なお墨付きもあるので、安心感でポータブル電源を選ぶなら間違いなくAnker「PowerHouse」が最適でしょう。
Anker PowerHouseレビュー|外観・付属品
外観
サイズは高さ20cm×幅16.5cm×奥行15cm、重量は約4.2kg。これは競合製品よりも二回りくらいコンパクトで約2kg軽量です。
とはいえ室内で見ると大きく見える「PowerHouse」ですが、車中泊やキャンプシーンに持ち出してみると「こんなに小さかったっけ?」と思うくらいこじんまりとしていて小さく感じます。
実際にスペースを取るような大きさではないので、サイズ感はほぼ気になりません。
外装をアルミニウムで覆ってスタイリッシュさを演出する一方、取っ手部分にはゴムを配するなど持ちやすさに配慮されています。
本体底面の4か所の接地部分にもゴム加工が施されているので、屋外利用で汚れてもサッと拭き取ればキレイになります。アウトドアシーンなどで使うことを想定されていることが窺える素晴らしい配慮。
前面には左から充電用のDC入力端子のほか、出力端子はDC1ポート、USB4ポート、AC1ポートが搭載されています。
特にAC出力端子は自宅のコンセント同様の感覚で差し込んで使えるから重宝しますよ。
AC出力端子は最大出力120Wなので、AC出力端子を使って家電などを使用する際は合計ワット数が120Wを超えないように注意しましょう。
カメラの充電やポータブルテレビ、DVDレコーダー、ノートパソコン、携帯ゲーム機、小型冷蔵庫、扇風機、電気毛布、電気スタンドなどは難なく使えますよ。
ちなみに僕はDC出力端子(シガーソケット)にはPD対応USB-Cポート搭載のAnker製カーチャージャーを付けてスマホを急速充電させたり、カーインバーターを使ってコンセント差し込み口を増やしています。車中泊やキャンプ的にはインバーターを用意しておくと、かなり「PowerHouse」の使い勝手が向上しますよ。
付属品
Anker「PowerHouse」の付属品は次の通りです。
「PowerHouse」の付属品一覧
- ACアダプタ(304cm)
- micro USBケーブル(60cm)
- DCケーブル
- 取扱説明書
一通り利用するうえで必要なものは同梱されているので、特に使用するうえで困ることはありません。
個人的には「PowerHouse」を充電できるソーラーパネルを併せて備えておくと有事の際にも安心なので、おすすめしたいところです。
Anker PowerHouseレビュー|充電方法
Anker「PowerHouse」の充電方法は「ACコンセント」または「ソーラーパネル」のいずれかから選べます。どちらも基本的にケーブルを挿すだけの簡単な方法ですよ。
自宅で充電するならコンセントからの給電がオススメ
自宅で充電する場合は付属のACアダプターをコンセントと「PowerHouse」のDC入力端子に差し込むだけで充電可能です。
ちなみにバッテリー残量0%の状態からフル充電させるのに約9時間かかります。
(8時間ほどで85%のバッテリー充電が可能です)
車のシガーソケットでも充電できます
車のシガーソケットからインバーターを経由して充電させることも可能です。
アウトドアアクティビティの際、特に個人的には車中泊で旅をする際などにメチャクチャ役立ちましたね。ソーラーチャージャーはあくまでサブ的役割、メインの充電方法としてシガーソケットを使えるのは車中泊トラベラーにとってはかなりデカいです。
パススルー充電に対応!
PowerHouseを充電しながら別の接続機器も同時充電できる、いわゆるパススルー充電が可能です。
ただし接続機器が要求する電力消費量がPowerHouseへの給電量を超えている場合は、接続機器を優先的に充電するため、PowerHouse自体を充電することはできない点に注意が必要です。
ソーラーチャージは出力60W以上の製品が対応
「PowerHouse」をソーラーチャージするには60W以上の出力が必要なので、購入の際は出力数に注意しましょう。
ちなみに「PowerHouse」には純正ソーラーチャージャー「PowerPort Solar 60」が用意されています。安心して使うなら純正が間違いないです。
発電量は1時間でスマホ2台分!
6月某日(気温21度・時間帯13時ころ)、実際にAnker「PowerPort Solar 60」で「PowerHouse」を1時間チャージしてみました。
その結果、発電量は約5%(=6,030mAh)で、これはiPhone XS Maxの約2台分に相当します。結構な発電量だと思いませんか?大したことなさそうと思われがちな市販のソーラーチャージャーですが、少なくとも「PowerHouse+PowerPort Solar 60」のコンビではなかなか悪くない数字が出ましたね。賢く使えばかなりの戦力になること請け合いです。
ちなみに「PowerHouse」同梱のDCケーブルは約40cmと短いので、僕はDC延長ケーブルを使っています。
バッテリーの寿命を長持ちさせるためには、少なくとも4か月に一度の使用とフル充電を行いましょう。
Anker PowerHouseレビュー|購入前に知っておいてほしいこと
ここではAnker「PowerHouse」を購入する前にあらかじめ知っておいてほしいことについてまとめました。
本体フル充電まで8時間以上かかる
これだけ超大容量なバッテリーを充電するには8時間以上かかります。当然といえば当然ですが、案外使ってみて初めて認知したというのをよく聞くので念のため記載しておきました。
8時間の充電が必要であることを念頭のうえ、自分の使いたい方法と合致するのか考えてみるといいでしょう。
消費電力(定格消費電力)に注意
「PowerHouse」は出力120Wが上限になっています。120Wを大きく超えるとPowerHouseの安全装置が作動して電源供給がストップする仕組みです。
安全性の観点では素晴らしいのですが、PowerHouseを購入した暁に使いたい家電が使えないと購入後に知ったとしたらショッキングなので、あらかじめ使いたい家電製品の消費電力をチェックして使えるか確認しておきましょう。製品にもよりますが一般的な電気ケトル、ドライヤー、電子レンジなどは使えないと思った方がいいでしょう。
Anker PowerHouseレビュー|まとめ
「【⚡Anker PowerHouseレビュー】キャンプ・車中泊におすすめ!最新スマホを40回以上充電できる大容量120Wポータブル電源(正弦波)|究極のアウトドア用品」と題して、キャンプや車中泊、自然災害に見舞われた際など様々なシーンで重宝する超大容量ポータブル電源、Anker「PowerHouse」をご紹介してきました。
遊びや災害に備えられるポータブル電源は一家一台の必需品
Anker「PowerHouse」は120,600mAhの超大容量バッテリーを搭載するポータブル電源で、iPhone XSなどの最新スマホで約40回、ノートPCなら約15回フル充電、ミニ冷蔵庫なら7時間、キャンピングライトなら約100時間も稼働させられる性能を誇ります。
僕個人としては車中泊やキャンプで活用しているPowerHouseですが、北海道胆振東部地震の際は非常用電源としてとても重宝しました。唯一の情報収集手段だったツイッターを見るために欠かせなかったスマホをいつでも充電できる環境や煌々とUSB給電式ライトを点け続けられる安心感は非常時においては何ものにも代えがたかったです。
この記事を読んでいただくことになったのも何かの縁。ぜひこの機会に有事の備えとしても使える超大容量ポータブル電源の準備をしてもらえたら、僕としても嬉しく思います。
さらにコンパクトになった「PowerHouse 200」
余談ですが「PowerHouse」には弟分「PowerHouse 200」が存在します。より小型軽量化が図られたより気軽に使えるアウトドアライクなモデルですね。
バッテリー容量は「PowerHouse」の約48%に相当し、重量は36%軽量化されています。PD対応USBタイプC出力端子も標準装備でiPhoneの急速充電にも対応。
ニーズによってはこちらの方がいいと思う方もいると思うので、一応アナウンスしておきますね。適宜参照してみてください。
「損したかも・・・」と思ったらメルカリへ笑
Ankerはモバイルバッテリーの世界的リーディングブランドで、その地位を築く中で培った信頼性や安全性の高さは他社とは比較になりません。「PowerHouse」は安心して使えるポータブル電源が欲しい方、特に初めてポータブル電源を購入するビギナーの方にこそおすすめしたい最良の製品です。ちなみに僕も最初に買ったのがこの「PowerHouse」でした。
ただ「PowerHouse」を買って損したなぁ・・・という気持ちになってしまう可能性もあると思います。そんな時はフリマアプリ「メルカリ」で売っちゃいましょう!今でも非常に需要の多い製品なので約4万円前後で売却することはできるので、大きな痛手にはならないはずです。
この記事が一世帯でも多くの世帯でポータブル電源の普及が進む一助になれば幸いです。