コンパクトPD対応充電器の新時代の幕開けを告げた先駆者
これまで高出力の急速充電器で課題だったのが、”充電器が発する熱”と”大型化”でした。時代のニーズに合わせてハイパワーな出力を可能にする製品の開発を行うにつれて、充電器はますます大型化。もはやモバイル向けではないのでは・・・昨今ではそんな重さの製品が見受けられるようになりました。
そんな状況の中、業界のジレンマをブッ飛ばすような製品がAnkerからリリースされました。それが新素材”窒素ガリウム”を採用した「PowerPort Atom PD1」です。
Anker「PowerPort Atom PD1」は、世界で初めて窒素ガリウム(GaN)という素材を使って作られた急速充電器です。
4cm角・53gの超小型軽量ボディ、最高出力30Wを誇るパワフルな出力性能、iPhoneをはじめ多くのUSB-C対応デバイスのラピッドチャージに対応した急速充電性能と高い互換性。フットワーク軽く動き回りたい充電器モバイラーが待ち望んだPD対応急速充電器といっても過言ではありません。
では早速、高出力充電器としては世界最軽量を誇る待望の超小型軽量PD対応急速充電器「PowerPort Atom PD1」について詳しく見ていきましょう。
本記事の内容
Anker PowerPort Atom PD1レビュー|製品情報
まずはAnker「PowerPort Atom PD1」のスペックをザッと見てみましょう。
AC入力 | 100-240V=1.2A 50-60Hz |
USB-C出力 | 5V=3A, 9V=3A, 15V=2A, 20V=1.5A 最大30W |
出力ポート | USB-C×1 |
サイズ | 約35×41×55mm |
重量 | 53g |
対応機器 |
|
このサイズにして最大出力30Wというスペックは圧巻。
2019年後半に入って真新しさを欠きつつありますが、メチャクチャすごいことですよね。技術革新の凄まじさを肌で感じるスペック・・・。
サイズ感や充電性能については、後ほど「Anker PowerPort Atom PD1レビュー|使ってみて感じたこと」で詳しく!
Anker PowerPort Atom PD1レビュー|優れているポイント
ここでは特に「PowerPort Atom PD1」が優れているポイントに注目してみましょう。
前代未聞53gの超コンパクトボディ
あまりにコンパクト過ぎてオモチャと勘違いしてしまう異次元のミニマム感。
最高出力30Wの充電器が手のひらに収まる時代がついにやってきました。
MacBookも充電できる最高出力30W
「PowerPort Atom PD1」の最高出力30Wは、MacBook Pro 13インチをおよそ2.5時間でフル充電させられるほどのハイパワーを備えています。
もちろんiPhoneやiPad、android端末などその他USB-C対応デバイスも余裕で充電できますよ。
これまでノートパソコンを充電できるほどパワフルな充電器そのものが希少でしたが、ついに手のひらサイズで実現してしまいましたね。
窒素ガリウム採用の恩恵
”超小型化”と”高出力”を両立できた背景には、窒素ガリウム(GaN)という新素材を採用したことが関係しているんだとか。
難しいことは端折りますが、要するに従来使用していたシリコン素材(Si)よりも窒素ガリウムの方が大きな電力をより効率的かつ安全に供給できるため、充電器のサイズを押さえつつ高出力を実現できるようになったそうです。
USB-C対応デバイスを急速充電可能
最高出力30WのPD対応USB-Cポートを備えているので、多くのUSB-C対応デバイスの急速充電を行うことができます。
Ankerの公表値によればiPhone XSの場合、iPhone付属の5Wアダプタと比べて約2.5倍の速さで急速充電することができ、30分で最大50%のバッテリー充電が行えます。
あらゆるUSB-Cデバイスに対応する高い互換性
「PowerPort Atom PD1」はiPhone・iPadなどのApple製品に留まらず、サムスンのGalaxyやGoogleのPixelなどあらゆるUSB-C対応デバイスを充電することができます。
MacBook Proの充電なら「PowerPort Atom III 60W」の方がおすすめ
MacBookやMacBook Airであれば「PowerPort Atom PD1」の最高出力30Wで十分な充電が行えますが、MacBook Proの場合は話が変わってきます。
MacBook Proの純正アダプタは61Wの出力に対応しているので、やはり最低でも60W程度の出力に対応した充電器の方が十分な速度でチャージが行えるので快適です。
そうした理由からMacBook Proの充電も想定している方には「PowerPort Atom PD1」ではなく、同じくAnkerからリリースされている「PowerPort Atom III 60W」の方がおすすめです。
Anker PowerPort Atom PD1レビュー|外観・付属品
外観
窒素ガリウムを採用し、満を持して登場した「PowerPort Atom PD1」。
無駄のないミニマルなデザインです。
筐体部分は4cm角に収まるという未体験のサイズ感を実現。
マット&グロスな本体は高級感が漂います。カッコイイ。
本体正面にはUSB-Cポートを一つ備えています。
とにかくサイズ感に驚かされます。
これでMacBookが充電できるなんてにわかに信じがたいですよね。
付属品
「PowerPort Atom PD1」の付属品は取扱説明書のみです。
PowerPort Atom PD1の付属品
- ユーザーマニュアル(取扱説明書)
PD対応USB-C充電ケーブルを用意しましょう
USB-C充電ケーブルは付属していないので、PD対応USB-C充電ケーブルを別途用意する必要があります。
現時点でもし持っていないのであれば、用途別に次の充電ケーブルを購入するといいでしょう。
USB-C対応デバイス向けのおすすめ充電ケーブル
android端末やMacbook、タブレット端末、その他USB Type-Cポートを介した充電に対応したデバイス向けにおすすめのPD対応USB-C充電ケーブルは、Anker「PowerLine+ USB-C & USB-C 2.0 ケーブル」です。
充電ケーブルの品質面で非常に信頼性が高いので買って後悔することがなく、付属のケーブル専用ポーチが収納に便利で持ち運びに重宝します。
高耐久ナイロンが使われていることから耐久性も折り紙付きの高コスパ充電ケーブルですよ。
iOSデバイス向けのおすすめ充電ケーブル
iPhone・iPadなどLigntning端子に対応したデバイス向けにはAnker「PowerLine+ II USB-C & ライトニング ケーブル」がイチオシです。
一般的なケーブルに比べて30倍以上も耐久性に優れていること、ケーブルが柔らかいので使い勝手が良いのがおすすめの理由。
安価な旧型「PowerLine II USB-C & ライトニング ケーブル」もありますが、耐久性が低いうえにケーブルが硬くて使いづらいので、使い勝手の観点からおすすめしません。
上の画像を見てもらうと分かるように、旧型の方は柔軟性が乏しいのでキレイに弧を描けていません。これは実用性にもろに影響してくるので、やはり新型の「PowerLine+ II USB-C & ライトニング ケーブル」がおすすめですね。
Anker PowerPort Atom PD1レビュー|使ってみて感じたこと
最強のサイズ感でモバイル性は最高
とにかくサイズ感に脱帽。
もうこれはiPhoneを急速充電できる充電器を持ってる感覚じゃないです。
AirPodsや目薬より小さい・・・。これはもう”充電器以外の別の何か”的なサイズですよ。
これだけ小さいとカバンに余裕で忍ばせておけます。
高出力で充電性能も申し分ないので、ちょっとした外出や日帰り出張などのシーンには最適ですよ。
プラグが折り畳み式だったらなぁ・・・
ACプラグを折り畳み収納できないことは、唯一残念なポイントだと思います。
これだけの省サイズ設計を実現させた弊害と考えると致し方ないのかなぁとも思いますが、やっぱりプラグは収納式の方が魅力的であることに変わりはありません。次期アップデートに期待しましょう!
アウトドアシーンでも使えます
「PowerHouse」に「PowerPort Atom PD1」を装着させた状態
ちなみに僕は結構ソロキャンプしたり、好きで車中泊したりすることがあるんですが、そういう観点から言えばポータブル電源に差して使えるメリットもポイント高いです。
ソロキャンプの際は状況に応じてAnker「PowerHouse」のACコネクタに差して使うことがありますが、備えとして持っているといざという時に役立ちます。
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車のセンターコンソールに設置している「PowerDrive Speed+2-1 PD & 1 PowerIQ 2.0」
車中泊シーンでもエンジンをかけていないときに同様の使い方をします。
車載急速充電器としてはAnker「PowerDrive Speed+2-1 PD & 1 PowerIQ 2.0」を常備してシガーソケットをUSB-Cポート化させているんですが、必ずしもエンジンを回してるとは限らないのでポータブル電源+「PowerPort Atom PD1」のコンボはそれ相応の使い勝手の良さがありますよ。
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【実測】充電性能を確認してみました
最高出力30Wを誇り、iPhoneを30分で最大50%チャージできる「PowerPort Atom PD1」の急速充電性能に嘘偽りがないか、実際に計測してみました。
検証方法
iPhone Xをバッテリー残量20%まで低下させた状態で30分間に渡って充電を行った結果を、iPhone付属の5WUSB電源アダプタの結果と比較してみました。それぞれ5回ずつ検証してみましたよ。
テストにあたって使用したものは次の通りです。
テストで使用したもの
- Apple「iPhoneX」
- Apple「5W USB電源アダプタ」
- Apple「Lightning - USBケーブル」
- Anker「PowerPort Atom PD1」
- Anker「PowerLine+ II USB-C & ライトニングケーブル」
- COOWOO「USB電流電圧テスター」
- ルートアール「USB Type-C電圧・電流チェッカー」
検証結果
そして検証結果は下記のようになりました。
急速充電性能の検証結果
- Apple「5W USB電源アダプタ」及び「Lightning-USBケーブル」を使った充電【通常充電】
20%→41% (+21%) - Anker「PowerPort Atom PD1」及び「PowerLine+ II USB-C & ライトニングケーブル」を使った充電【急速充電】
20%→69% (+49%)
「PowerPort Atom PD1」を使った充電はApple「5W USB電源アダプタ」を使った場合に比べて約2.3倍速く充電できるという結果になりました。
公表値である約2.5倍には届きませんでしたが理論値と考えれば誤差の範囲でしょう。少なくとも30分で約50%の充電が行えることは間違いなさそうです。
Anker PowerPort Atom PD1レビュー|まとめ
「【⚡Anker PowerPort Atom PD1レビュー】iPhone・MacBookを急速充電!窒素ガリウム採用で30W高出力&53g小型軽量化を実現させたPD対応USB-C急速充電器」と題して、窒素ガリウムを採用して圧倒的なコンパクト&軽量さとMacBookさえもチャージできる高出力を実現させたAnker自慢の次世代PD対応急速充電器「PowerPort Atom PD1」について紹介してきました。
モバイル性を最重要視するならAtom PD1がベスト
最近は高出力30Wを超えるハイパワー急速充電器が多く登場しているので、高出力であることに特別な価値を見出すのは難しくなっています。
ただ「PowerPort Atom PD1」のコンパクトさに勝るパワフル充電器は他にありません。4cm角でわずか53gの本体サイズは唯一無二、モバイル性能を最も重視するなら「PowerPort Atom PD1」がベストチョイス!
ただあんまり小さすぎるので、かえって無くしてしまうのでその点だけはご注意を。
この記事があなたにとって最良の急速充電器を探し出す一助になれば、僕としても嬉しいです。
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